コアなサッカーファンから評価される「裏解説」
以前から少し興味があったので、今回はチケットを購入して「裏解説がどんなコンテンツなのか?」を体験!
詳しく紹介していきます!
2019年3月に「裏解説」から「SHIN解説」に変更!
裏解説というネーミングだと、普通の解説(表)と裏という対立軸として受け止められることは本意ではなく、それを避けるため「新しい・深い・真」の意味を込めて「SHIN・KAISETSU」に変えるとグループ内(元裏解説)で発表されています。
SHIN解説とは?
新解説(裏解説)とは、戸田和幸さんがサッカー中継を独自解説する「有料メディア・コンテンツ」
https://shinkaisetsu.official.ec/
はじまりは2018年3月21日、「中西哲生さん、戸田和幸さん、小澤一郎さん」の3人が中心となり、Catorce(カトルセ)という、新しいサッカー動画コンテンツをYoutube配信したことが最初です。
このYoutubeチャンネルは、日本代表の試合分析や戦術など、実は複雑なサッカーを分かりやすく、より深く掘っていくという内容で、多くのサッカーファンから高評価を受けました。
新解説がスタートしたのは、森保一監督率いる日本代表の初陣「日本×コスタリカ」で、テレビ解説とはまったく違う解説に反響は大きかったようです。その後の「日本×パナマ」までがYoutubeでライブ配信されて、以降は有料配信コンテンツとして Facebook の非公開グループで運営されています。
テレビ解説と新解説の違い
テレビで放送される「サッカー解説」と「深解説」の大きく違うポイントは3つです。
- 言語化
ライブを盛り上げる = テレビ解説
サッカーを知って楽しむ = 新解説
一般のテレビ中継では、実況と解説は一定のテンポを作り、試合を追っていくライブ感を重視しています。試合における重要なポイントであっても、テンポや試合の流れに逆らってまで戦術や各ポジションの動きを解説してくれることは少ないです。
新解説が追い求めるのは「サッカーの言語化」
チームの戦術的なポイントや攻守におけるポジショニング・テクニック・判断など重要なものを丁寧に言葉にしていき、視聴者が「知って楽しむ」という新しい価値を生んでいます。
- 有料コンテンツ
視聴者は渇望し、解説者は怠れない。
民放テレビの解説と違い、新解説では試合や大会毎にチケットを購入しなければ視聴することができません。無料の配信には多くの人が集まりますが、そこから「お金を払う」ってハードルを越えてくる方には、コンテンツを自分の手で掴みにくる姿勢があります。欲求のある視聴者を満足させなければいけないって緊張感が「新解説の凄み」になっており、お互いが本気を求める姿勢は、通常のテレビ解説ではありえない面白さです。
- 試合映像がない
戦術ボードで脳内整理
今夜は岩瀬健と裏解説。
只今オマーン戦に向けての意見交換中☺️
(長友の番号を間違えてしまいました🙇) pic.twitter.com/wGfnKQvN9q— 戸田 和幸 (@kazuyuki_toda) 2019年1月13日
新解説には試合映像がありません。そのためテレビで試合を見つつ、解説をスマホやタブレットで視聴するというのが基本的なスタイルになります。テレビではリプレイやCMなどに費やされる時間は退屈なものになりがちです。新解説では試合映像がないことを逆手にとって、「試合前、ハーフタイム、終了後」に両チームの分析を戦術ボードを使いながら言語化してくれるので、試合中に見るべきポイント、両チームの課題など戦術ベースで頭が整理されていきます。
また3つの違い以外にも、テレビのように日本代表に偏りのある応援解説をしないことも明確化にしているので、日本代表に勝ってほしい気持ちを持ちつつも、対戦チームだろうと戦術面の良さを分析・評価していくのも特徴です。
アジアカップの新解説 |
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サッカー日本代表が王座奪還を狙う「アジアカップ2019」
森保監督が、代表チームにどれだけコンセプトや戦術の色を持ち込むのか?
監督就任から半年。一区切りの評価ができる大会です。特に監督によるコンセプトや戦術色は、結果よりも試合内容に表れてくるので、そこに新解説への期待感が膨らみます。
配信コンテンツの内容
アジアカップ2019では、決勝戦まで勝ち進むと7試合が行われ、初戦のトルクメニスタン戦がYoutube配信(無料)、2戦目のオマーン戦以降から有料配信となっています。
試合 | 出演者 |
トルクメニスタン戦 | 戸田和幸、下田恒幸 |
オマーン戦 | 戸田和幸、岩瀬健 |
ウズベキスタン戦 | 戸田和幸 |
サウジアラビア戦 | 戸田和幸、小澤一郎 |
ベトナム戦 | 戸田和幸、中西哲生 |
イラン戦 | 戸田和幸、小澤一郎、下田恒幸 |
カタール戦 | 戸田和幸、下田恒幸 |
有料チケットの価格
アジアカップの新解説チケットの価格は、決勝までの全7試合で 2,000円!
2018年10月の日本対ウルグアイ戦は1試合で1,000円。それに比べると価格は高くなっていますが、試合数は断然多くなっています。
チケット購入はこちらのサイト
https://footballbase.base.shop/
チケット購入は「ゲスト購入、PayID購入」の2通りから選択可能。私はPayIDを使ってスムーズに購入ができました!
チケット購入後の流れ
チケットを購入して、支払いが確認されると「新解説の事務局」からメールが送信されてきます。
このメール文の下にある「視聴までのかんたん3ステップ」にしたがって、非公開グループ(URL)をポチっとジャンプ。Facebook内から新解説の非公開グループに参加リクエストを送ります。あとは事務局側がリクエスト承認すれば、グループへ参加できるようになります。
これで登録完了!
注意点 Facebookアカウントを持っていない方は、新規アカウント作らないといけないこと。またチケット購入者名とFacebookのアカウント名が同じでない場合(ローマ字登録や仮名登録の方)は、表示される名前が違うことをメッセンジャー(Facebook)で事務局側に伝える必要があります。購入者名とFacebook名を確認して、一致していればメールの案内通りで大丈夫です。 |
視聴方法
新解説の配信は、Facebook非公開グループ内で見ることができます。
スマートフォン、タブレット、パソコンから視聴ができますが、新解説は戦術ボードを使うので、画面の小さいスマートフォンよりも、画面が大きいタブレットかパソコンが視聴環境としてはおすすめです。また新解説の配信は、ディレイ(遅延)があるので、テレビを録画しながら解説に合わせて「追っかけ再生」をすると快適です。
新解説(本編)は、試合開始(キックオフ)の約30分前から配信がスタートされ、約3時間のライブ配信になります。
スタメンから戦術分析に入り、前半の注目ポイントなどを次々に言語化されるので、戦術分析に慣れていない方は。両チームのスタメン(システム)を紙にメモっておくとシステム上のかみ合わせや、選手情報を整理しやすくなり、立ち位置や可変システムへのイメージもしやすいのでおすすめです。
ちなみに、トイレ休憩はハーフタイム直後と試合終了後だけなので、その時間にトイレに行っておくのがフル視聴の心得です。
視聴者からの評判は?
今回のアジアカップ新解説には2,000人以上の方が参加されています。非公開というクローズドな場所ですが、実際の視聴者の声を少しだけ紹介します。
もう裏解説なしでの代表戦は考えられないですね。
どんどん裏解説が発展して日本のサッカー文化を深めることにつながってほしいけど、いまのクローズドな環境だから出来ること、語れることがあるので発展しすぎも悩みどころなのかも!
コパ・アメリカでも裏解説ほしいですね!!!
*裏解説facebookページより引用
私は、裏解説ファミリーに参加して、改めてサッカーの奥深さ、楽しさを感じています。試合前の予習、試合後の復習にこれだけ時間をかけたのも初めてです(もちろんやりたいからやってます笑)。
サッカーというスポーツを(勝った負けただけでなく)もっと知りたい、楽しみたいという人にとって、裏解説はファンの裾野を広げる力があると感じています。
長期的な視点で考えると、(ファンが増え、観る側のレベルが上がることによる)Jリーグの発展は日本サッカーの強化に繋がると思いますので、是非裏解説をやっていただきたいなと思いました。
PS
ちなみに私は、浦和レッズのファンです!笑*裏解説facebookページより引用
おすすめできる理由
チケット購入に悩む方は
「お金を払う価値があるの?」
正直、ここが1番気になる部分だと思います。
コンテンツの中身については、チケット購入者だけが見られる特別なものなので、今回は、コンテンツの見出しになりそうな情報だけを使いながらおすすめのポイントを紹介していきます。
・日本裏話
国内合宿レポートで日本代表チームのとある人物が発した言葉に、戸田さんが「それ違うんじゃない?」と自身の考え方を話したり、とある有名解説者「○○さん」の名前を出す場面だったりもあって、見ている側は「それ言って大丈夫?」と少しドキッとさせる内容。これはオープンなYoutubeでは絶対に言えません。
・動画多すぎ
本編の解説のほかにも多くの動画が公開されています。
公開動画 |
日本代表 国内合宿レポート1(約20分) |
練習試合(流経大)マッチレポート 1.2.3(約20分) |
アジアカップ/大会全体レポート 1.2.3.4.5(約50分) |
ウズベキスタン紹介動画(約10分) |
サウジアラビア×カタール レビュー(約25分) |
ベスト16展望(50分) |
日本×ベトナム プレビュー解説(約25分) |
韓国vsカタール ゲリラ解説(約3時間) |
中国vsイラン レビュー解説(約25分) |
準決勝(ベスト4)の展望(約50分) |
カタールvsUAE ゲリラ解説(約3時間) |
・本気度が違う
イラン代表監督「カルロス・ケイロス」のインタビュー記事(18年6月/El PAIS紙)を小澤一郎さんが4時間かけて翻訳した投稿記事(約7000文字)など、新解説までの準備情報がとても多いです。戸田さんと小澤さんの熱量がすごくて、購入者のための気持ちが伝わってきます。
・戸田さんに会える
実は【新解説】の現地観覧など、視聴者との直接的な交流も行われています。抽選で当たれば戸田さんの新解説を目の前で見ることもできます。ただ配信場所は都内(渋谷近辺?)なので、現地に来られる方に限られていました。
今夜のパートナー、下田さんと☺️
( 小澤君はもう少しかかるようです(^^)) pic.twitter.com/kDuDNjLHDC— 戸田 和幸 (@kazuyuki_toda) 2019年1月28日
・グループ内での交流
前のめりの購入者が多いので、スレッドで交流している方も多く、解説者である戸田さんも積極的にコミュニティに参加しています。
まとめ
2,000人×2,000円=400万円
機材、スタッフ、出演者を考えれば、まず大きな収益になっていないと思います。
戸田さん達がなんでこんな労力を使っているのか?
正直、まったく理解できません(笑)
元サッカー選手だから「これがやりたい!」とか「情熱」なんて思ったりもしましたが、実は戸田さんが新解説をやっている理由はどうでもよくて、見る側のユーザーが面白いかどうかだと思います。
その意味で、新解説はサッカー好きなら間違いなく楽しめるコンテンツになっています。
戦術って言葉を、あまり難しく考えずに1歩入ってみると、これまで見ていたサッカーの景色が変わってくるので、サッカーに詳しくない人にも一度試してほしいです。個人的には、ファンが楽しみながら、サッカーの捉え方をアップデートしていくビジネスモデルが、既存メディアに影響することも期待しちゃいます。
「見る側がメディアを選ぶ時代」
実は、戦術的な解説系のコンテンツは他にもいくつかあり、LINELIVEで岩政大樹さん、ニコニコでは五百蔵容(サッカー分析家)がそれぞれ持ち味を生かした解説をしています。自分に合った解説を選ぶ選択肢はサッカー中継の新しい楽しみ方かもしれません。
今年は20年ぶりにコパアメリカに参戦する日本代表。この大会でも新解説があるなら、かなり楽しみです。
コパアメリカ 2019/大会の日程 ※日程は日本時間
日程 | 対戦 |
6月18日(火) 8時 | 予選グループ 日本vsチリ |
6月21日(金) 8時 | 予選グループ 日本vsウルグアイ |
6月25日(火) 8時 | 予選グループ 日本vsエクアドル |
6月28日(金)〜30日(日) | 準々決勝 |
7月3日(水) 8時30分 7月4日(木) 8時30分 |
準決勝 |
7月7日(日) 3時 | 3位決定戦 |
7月8日(月) 4時 | 決勝 |
ド平日の朝(笑)
コパアメリカ恐るべし!