実は知らないことが多い「献花台」
当記事では「献花台」についての情報をまとめて紹介していきます。
献花台について
献花台は、事故や事件で被害に遭われた方を悼んで設置されるほか、影響力のある著名人が亡くなった際にもゆかりの地などで設置されます。
設置するのはだれ?
献花台は、「自治体、警察、被害者団体の職員、近隣の住民」などが主に設置しています。
公共の場所では、一般の方が勝手に設置することはできないため、自治体や警察が設置や管理をしてくれることがほとんどです。通常は、その地域の道路・公園などの管理課が設置を担当します。
また場所によっては、道路法により献花台が設置できない場所もあります。その場合は、献花台を置かずに花や飲み物が歩道脇に置かれることも。
献花台を置く期間
献花台を置く期間には、特に決まりはありません。
翌日~2週間ほど設置していることもあれば、近隣住民の厚意から数年間設置されることもあります。
2016年4月に発生した「沖縄県うるま市の女性暴行殺害事件」では、被害者家族が三年忌を一つの区切りとして献花台を整理したいという申し出があり、2018年12月に献花台の片付けが行われています。
ただ都心部では道幅も狭く、交通量も多いため、長期間の設置は歩行者や自転車の妨げになってしまうので、長くても2週間~1か月程で撤去されることが多いです。
供え物
一般的なお別れ会とは違って、事故や事件現場に置かれる献花台には花束だけでなく、お菓子やジュース、メッセージなども供えられています。
特に小さなお子さんが亡くなっていると、お菓子の供え物が多くなる傾向です。
片付け・撤去
献花台は管理している自治体が片付けることになります。
一部では、花や供え物には処分費用や人件費が掛かるということで、ゴミを置いてるようなものという声もありますが、自治体では掛かる費用よりも、献花に訪れる方々の気持ちを大切にしているようです。
もちろん、近隣住民などがボランティアで処分・清掃してくれていることもあるので、すべてに管理費用が掛かっているワケではありませんし、自治体もできるだけ他の業務に影響がないよう管理しています。
マナー
献花台が設置されるのは、亡くなって間もないことがほとんど。そのため献花は「白い洋花」が基本マナーになります。ただ1色だけだと見た目が寂しくなってしまうこともあるので、クリーム系や淡いピンクなど、やさしい色合いの花を足すことも多いです。
食べものをお供えする場合は、お祈りをした後に持ち帰るのもマナー。
どうしても供え置きするときには、袋などに密閉されているものにしましょう。密閉されていない食べ物は、匂いに誘われてカラスなどの動物が食べ散らかすこともあるので要注意です。
供え物が多い場合は、1日に2~3回くらい整理(処分)する必要があり、傷むのが早い食べもの(生モノ)がもっとも早く処分されていきます。
また大々的に報道される事故や事件のときには、多くの方が献花台を訪れます。
飲み物は中身が入ったまま処分できないので、整理(処分)に手間が掛かりやすいです。お供えものが大量にあるときには、手を合わせるだけという配慮もまた、献花台を整理された状態にしておくマナーのひとつです。
大切なのは、故人やその家族に対して、寄り添い慰めとなるように祈る「気持ち」です。
直接、献花台へ花束をもっていくのも、心の中で手を合わせることも「変わらない気持ち」だということを忘れず、自分の行動を考えてみましょう。
まとめ
献花をする際には、管理する方々の負担が大きくならないように心掛けたり、ゴミが落ちていることに気が付いたら拾うことも大切です。1人1人が故人だけでなく、これから献花に訪れる人や管理している人を想って、綺麗な環境を作っていくのが1番望ましい形ですね。