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そうだったの!外国人の名前のルーツ【名前に隠された歴史】

外国人の名前のルーツは?

欧米で使われている名前は、多くの場合「宗教(ユダヤ教やキリスト教)」にルーツをもっています。日本でも一般的な名前として知られる「ジョン」も同じルーツです。

ジョンの名前の由来は「Yôḥānān(ヨハネ)」

ヨハネはヘブライ語の「主は恵み深い」を意味するヨーハーナーンが元の形とされます。

 

どうしてヨハネがジョンに変わった?

どうして読み方が違うのか?というと、聖書(旧約聖書)は元々ヘブライ語で書かれていました。しかし、大国であったローマ帝国内で広く用いられたギリシャ語に訳されたり、ほかにもラテン語など様々な言語で訳されるうちに、読み方が少しづつ変化して、それぞれ違う呼び方になったという説が有力です。

 

名前と由来まとめ

呼び名が変わってしまったポピュラー(有名)な名前を紹介!

英語名・ジョン(john)= 由来名:ヨハネ(Yôḥānān)

  • Ιωάννης(イオアンニス) – 現代ギリシア語
  • Ian(イアン) – スコットランド・ゲール語
  • ИванIvan, イヴァン) – ロシア語
  • Ioan(イオアン) – ルーマニア語
  • Evan(エヴァン) – ウェールズ語
  • Eoin(オーイン)またはSeán(ショーン)- アイルランド・ゲール語
  • John(ジョン) – 英語
  • Shane(シェーン) – johnとSeanの兄弟
  • Jean(ジャン) – フランス語
  • João(ジョアン) – ポルトガル語
  • Giovanni (ジョヴァンニ) – イタリア語
  • Juan(フアン) – スペイン語
  • Jan(ヤン)- ポーランド語・チェコ語・オランダ語・デンマーク語
  • Johannes(ヨハネス) – ドイツ語 省略形 Hans(ハンス)、Johann(ヨハン)

こうやって見ると日本でも聞いたことのある名前も多いと思います。

ロシアのイヴァン、英語の「ジョン・ショーン・シェーン」も「ヨハネ」由来だということは興味深いです。

例えば、ウクライナ生まれの映画女優「ミラ・ジョヴォヴィッチ」は、ウクライナの発音では「ヨヴォヴィッチ」になります。ヨハネの(ヨ)と同じで、英語圏では(ジョ)で発音され、ウクライナでは(ヨ)に近い発音がされます。これは、それぞれの国や発音の仕方で、似た音に訳されてしまうという現象です。

 

英語名・ピーター(Peter)=由来名:ペトロ

  • ペトルス (Petrus) – ラテン語
  • ピエール (Pierre) – フランス語
  • ピエトロ (Pietro) – イタリア語
  • ペドロ (Pedro) – スペイン語・ポルトガル語
  • ペーター (Peter) – ドイツ語・オランダ語
  • ペッター (Petter) – スウェーデン語・ノルウェー語
  • ピョートル (Пётр, Pyotr) – ロシア語
  • ペトロ (Петро, Petro) – ウクライナ語
  • ペータル (Петар, Petar) – セルビア語・クロアチア語

ピーターの名前は、使徒ペトロに由来していてます。このピーターにギリシャ神話に出てくるいたずら好きの牧神「Pan(パン)」をつけたのが、映画でも有名な「Peter Pan(ピーター・パン)」になります。

 

英語名・ポール(Paul)=由来名:パウロ

  • パーヴェル(Павел)ロシア語
  • パウルス(Paulus)ラテン語
  • パブロ(Pablo)スペイン語
  • パオロ(Paolo)イタリア語
  • パウロ(Paulo)ポルトガル語
  • ポール(Paul)フランス語・英語
  • パウル(Paul)ドイツ語

ポールは、聖人パウロに由来しています。著名人だとパブロ・ピカソ(スペイン)、ポール・マッカトニー(イギリス)、パオロ・マルディーニ(イタリア)なども同じパウロが由来です。

 

英語名・ジョージ(George)=由来名:ゲオルギオス

  • ジョルジョ(Giorgio)イタリア語
  • ジョルジュ(Georges)フランス語
  • ゲオルク(Georg)& ユルゲン(Jürgen)ドイツ語
  • ジェルジ(György)ハンガリー語
  • ゲオルギー(Георгий)& ユーリイ(Yuriy)ロシア語

古典ギリシア語「ゲオルギオス」(Γεώργιος)に起源を持っていて、キリスト教の聖人ゲオルギオスから人名として世界中で広く使われています。本来の語義は「大地(geo)で働く(erg)人」=「農夫」を意味しています。

 

英語名・マーク(mark)=由来名:マルティクス(マルス)

  • マルコ(Marco)イタリア語 (Marko)ドイツ語
  • マルコス(Marcos)スペイン語
  • マルク(Marc)フランス語
  • マーク(Mark)英語
  • マレク(Marek)チェコ、ポーランド

 

英語名・アンドリュー(Andrew)=由来名:アンデレ

  • アンドレ (André)フランス語
  • アンドレアス (Andreas) ドイツ語
  • アンドレス (Andres)スペイン語
  • アンドレア (Andrea)イタリア語
  • アンドレイ(Андрей)ロシア語

由来になっているアンデレは、新約聖書に登場する使徒の名前です。

 

英語名・フィリップ(Philip)=由来名:フィリポ

  • フィリップ(Philippe)フランス (hillip)オランダ
  • フィーリプ / フィーリップ(Philipp))ドイツ語
  • フィリッポ(Filippo)イタリア語
  • フェリペ / フェリーペ(Felipe)スペイン語、ポルトガル語

フィリポは新約聖書に登場するイエスの弟子で、十二使徒の1人。

 

このように海外では神聖な名が、とても広い範囲の地域で使われています。なぜ今でも使われているのかというと、現代でも洗礼名として受け継がれているからです。彼らにとって特別な名前なので、とても大切にしているんですね。

 

日本人の名前と祖先のルーツ

外国の名前とは違い、日本人の名前(苗字)は、地名(ゆかり)が由来のものがほとんどです。

日本で村が作られた頃が名前の起源といわれています。村が増えたとき、誰が誰だか分からなくて、トラブルが増え始めたことがキッカケという説も。つまり人数が多くなると、下の名だけでは判別できなくなったということです。

タロウが他人の木を勝手に切った

あいつ、どこのタロウだ?

はじまりの村(中心)に住んでた「中村タロウ」

その北にある村に住んでいたから「北村タロウ」

西に住んでいたから「西村タロウ」

このように、日本ではその土地や風土にゆかりのある苗字が全体の8割といわれます。

さらに外国と違うのは。日本人は名前のほか、家紋を持っている人も多いので、自分の名前のルーツや、祖先のルーツを遡ることができます。

実際に自分の苗字と家紋を頼りに調べてみると、1000年~1260年前後の肥後(熊本県)にルーツがあることまで分かりました。そこは自分の姓が「地名やお城の名」と同じだったりして、苗字と家紋から探すルーツも意外と楽しいですよ。

 

まとめ

日本では、名前にどんな意味があるの?と聞いてもトラブルになることはありませんが、海外では名前に対して、変に指摘してしまうと宗教が絡んでしまうこともあるので、親しい関係でない場合は触れない方が良さそうです。

 

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